2010年12月4日土曜日

講義録:みどり荘再生シリーズ (1) 大掃除(大橋)

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12月4日(土)
12時半 京成曳舟駅明治通り側改札集合
参加者:5人(大橋、藤原、工藤、北條、大崎)
内容(講義概要より):八広1丁目にある「みどり荘」という廃屋アパートを再生するプロジェクトの、最初の一歩である大掃除をします。
近年墨東エリアで多く巻き起こっている「誰も入らなくなった廃墟をオープンスペースにする」までのプロセスを体験していただきます。
みどり荘は再生されたのち、来秋には展覧会の予定があり、その後は地域のアートセンターとなることを大家さんは望んでいます。
墨東大学が参加している墨東まち見世などの動きも手伝って、これまで地域住民にあったアートに対する不信感や無関心が変わりつつあります。
また、なぜ「みどり荘」が廃墟になったか、いつ建って、そこにどんな人が住み、なぜ出ていったのか、どんなまちにでもあるかもしれない影の部分に入り込み、普段では見られないまちの側面も見てみましょう。
年内は大掃除に終始し、年明けからは具体的なリノベーションなどをする予定です。(変更になることもあります)
※汚れてもいい格好でお越しください。
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まず、全員で手つかずのみどり荘を見てみる。一番手前にはかつて塗装業を営んでいたと見られる内容の工具・材料が不法投棄された部屋がある。ここは床も抜けていて手を付けられない。

その奥ふたつの部屋はがらんどう、ここは拭き掃除と空気の入れ換えくらいで良さそう。後回しにする。
新聞紙やペットボトル、牛乳パックや下駄箱、朽ちた椅子や盆栽などがうち捨てられていて進めない廊下を片付けながら進み、その奥、最果ての部屋は開かずの間。次回開けることにする。

その向かいが夜逃げ後の部屋。おそらく家捜しされたであろう状態で放置されている。
床に散乱する布団、新聞や食器、帽子や色鉛筆などの細々した物。ひと1人がやっと通れる玄関を抜け、3人入ればいっぱいになる狭い部屋、足の踏み場がないとはこのこと、かまわず土足で入る。


狭い部屋に似つかわしくない大きなテレビの上には民芸品が並ぶ、水の枯れた水槽の中には白骨化した魚がいるのである。タンスを開ければ束になったモノクロ写真。
生活が突然中断されて長い時間放置された荒廃感と、中断されるまで続いていた生活の生々しさ。冷蔵庫はこわくて開けられない。

この日は分別もなくひたすらこの部屋の物を捨て、15時半頃終了。道ばたでお茶を飲みながら、ここがどんなふうに使われたらいいと思うか、話し合う。

次回は12月18日(土)、開かずの間、階段下、不法投棄の部屋の荷物運びなどを予定している。

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