2010年11月19日金曜日

講義録:みんなで昼寝をする(三宅)

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2010年11月19日(金) 11:00〜
講義名(担当者):みんなで昼寝をする(三宅)
集合場所:八広駅
参加人数:4人
内容:荒川で昼寝をするという授業です。
その昼寝のために、前日の徹夜が授業参加の必須条件にしたいと思ってます。そのためにどんなくだらない徹夜をしていたかをそれぞれで報告しあい、みんなで寝ようと思います。同じ授業参加者による徹夜は禁止にしたいと思います。(一緒に飲んでたとか。)
持ち物:昼寝セット。
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11時、八広駅に集合する。瀬谷くんと、渡部くん、中島くんがいた。
僕は、彼らの見た感じの疲れ具合と、タイムラインを見ていたのもあって、彼らが徹夜をしていたのか、そうでなかったのか、その時それぞれになんとなく判断できた。
もうひとりの参加者、大間知くんがトイレから戻ってきた。階段から下りてくる彼は、明らかに足にきている。その姿に不思議になりながらも、みんなで荒川にむかいながらどんな徹夜をしていたかを話す。


瀬谷くんは寝ずに昼寝のための枕をつくり、渡部くんは、夜景の写真を深夜まで撮ったあとは、朝までパソコンのファイル整理、中島くんは、僕は事務局ですからと(いう言い訳を添えて)ちゃんと?寝てきたようだ。そして、大間知くんは、横浜から八広まで歩いてきたそうだ。その距離は3~40kmもあり、夜に出てひたすら一晩中歩き続けたという。数回しか会ったことのない彼らではあったが、それぞれの徹夜の仕方が、見事に自身を表しているなぁと思う。
そう、そして、もう一人事前に参加を申し込んでいた渡邉くんは、「すみません。一瞬の隙をつかれて寝てしまったので欠席させていただきます。」と履修資格を徹底して遵守に参加条件に従った。

昼寝をするための口実としての徹夜。河原でみんなで昼寝を実際してもらうのだけど、そのために行う徹夜こそが実質それぞれの授業ではないかと、授業の始業であり終業のチャイムを鳴らす。みんなでなんだかんだ言いながら、横になり寝ていく。僕は、しっかり6時間寝てきたので、2、30分で起き、その場をあとにする。

サイクリングや犬の散歩で人が行き来する荒川は、芝生もあり、陽気で気持ちいい。スカイツリーを望む秋晴れの河原で、くたくたの身体から陥った昼寝から魔法のように起きた時、そこからどんな幻想が見えるのだろうか。昼寝から覚めた順に終わる授業。本当の授業の外側にある、徹夜や、河原での昼寝を同時に体験するものであった。僕は、爆睡する彼らをおいて、八広の路地に入り込み帰っていく中で、学生だからこそ、ある意味成り立った(?)ようなこの企画を、それが何だったのかであれ、昼寝が出来たことを肯定的に考えうる頭を取り戻している。だって、授業がどうかというより、僕自身が荒川で昼寝がしたかったのだからと無責任に書いてみる。


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受講生・職員フィールドノート
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瀬谷昂宏(ユニット名:3601)
徹夜が必須条件であったため、その時間を費やしひとつの作品を残そうと考えた。様々なアイデアを模索し、実行したのが枕制作である。それを使用して荒川で永眠したかったのだ。猛烈に眠い中、そして手が悴んで震える中、am0800に完成させた。気力だけで電車に乗り逝きそうになりながら八広駅へ向かう。駅前で飲んだホットティーの味は忘れない。八広に集う生徒たちと6時間睡眠を終えた三宅先生と合流し、荒川へ足を運んだ。緑がきれいで、非常に気持ちの良い場所であった。そこで寝っ転がりながら皆の徹夜を語っていく。一人一人、猛烈に素晴らしい表情をしていて、全員が記憶に残る授業になったと言えよう。深い意味を持った授業ではないと思うが、様々な徹夜の手段。人間の個性を垣間見ることができ、非常にユニークな授業であった。



大間知卓(ユニット名:3601)
感想です。誰よりも面白い事ではなく、誰よりもくだらない事をしたかった。全力で。僕は横浜から荒川まで歩いてみた。徹夜で。
東京を横断してまちの違いや人々の文化の違いを知る事ができた。なんていうのは嘘だ。ただ真夜中の銀座をゾンビの様に歩いたのは本当だ。
荒川に着いた瞬間、授業開始のベルでなく、終了のベルがなった。人生の中で最短かつ最長の授業だった。
他の人に理解されなくても、僕が過ごした夜は変わらないし、記憶も無くならない。そう、荒川が三途の川に見えた事もね。
あまりにも衝撃的な授業だったので変な感想?になってしまいました。すみません、書いていて悩んだのですが、もしかしたら変な徹夜の自慢になってるかもしれないです。何かありましたらまた書き直します。宜しくお願いします。

中島和成(墨大職員)
この日は記録として写真を撮るのだからと勝手な判断をし、徹夜せず数時間寝てしまった…。
集合時刻に八広駅に着くと、徹夜明けで寝ていない学生たちがそこにいた。見るからに、自分と表情もテンションも違っていた。会った瞬間に徹夜していないとバレてしまい、どうにかして隠そうと必死になってる自分がいた。表情がイイとはこのことを言うのかもしれない。体調がすぐれているとか、睡眠を十分にとったからとかではなく、一つのコトをやりきったトキの達成感で生まれる表現なのだと…。だから自分に恥じて、必死に隠そうとしていたのかもしれない。
挽回をしようと荒川の河川敷に着いてからは、記録に徹した。講師の三宅航太郎さんからの話も終わり、昼寝をすることになった。ここからがこそ自分の出番だと思い、みんなの寝顔を撮影しようをシャッターを切った。しかし徹夜明けで昼寝をする人にとってシャッター音はうるさかったのか、注意されてしまった…。電車が走る音よりは小さいはずなのに……と思い、僕はカメラを置いて眠りについた。

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